作品紹介

こどもたちの笑顔 私たちの微笑み
 みんなみんなあつまって さあ劇を観よう

「らくりんの花」作詞・作曲 上野哲生

おこんじょうるり

生きる気力を失いかけた
孤独な婆さまと
キツネのオコンに通う
心の絆のものがたり

作  さねとうあきら
演出 印南貞人
振付 熊谷章
美術 松下朗
音楽 上野哲生
照明 石田道彦

[上演時間] 60分

あらすじ

 こしがいたくて、ねたきりのイタコのババさまの家へ、はらすかしの「おこんキツネ」が食べ物盗みにやってきた。

 あるったけの食べ物をくれてやったババさまへ「おこん」が言うことには「お礼におらのじょうるり聴いてけれ。おらの自慢のじょうるりじゃ。」と、三味線片手にべんべんべん…と、あれ、どうだ。

 ババさまのこしはぺろりっと治っちまった。
「あらら。こりゃおらのまじないよりきくでねえか!?」おこんとババさまは力を合わせて村人のわずらいを治してやって、いつまでも幸せにくらせるような気がしていたが…

 生きる気力を失いかけた孤独なババさまとキツネのおこんに通う心の絆。
会場に鳴り渡る三味線の演奏とともに大切な何かを胸に響かせる作品です。

 作曲者より 

おこんのへんてこな浄瑠璃

音楽:上野哲生

らくりん座のおこんじょうるりが如何に面白い芝居かは、らくりん座創立50周年記念CD「櫟林を渡る風音」をお聴きいただければ伝わってきます。
ここにはテーマ曲と、おこんがばあさまに浄瑠璃を教えるシーンが音楽として収録されています。
うちの息子の友達は、この変拍子のへんてこな浄瑠璃を聴いて踊りだします。まさしく病気を治してしまうほどのパワーを秘めているのでしょうか?
CDなどであらかじめ聴いていただける機会があれば、生の舞台で観たときにさらに面白味が倍増することでしょう。出演者全員の三味線の合奏も見事です。
この芝居は、人間は自然や生き物達と、魂の繋がりで会話をしていたということを思い出させてくれることでしょう。
よく耳を澄ますと、動物や虫や植物や地球や宇宙のお喋りも聞こえてきて、何か大事なメッセージを伝えてくれるかもしれません。

お手紙・ご感想

あんなすごいげき、いままでみてきたなかで一ばんじょうずだとおもいます。
おこんは、すごくじょうるりがうまいね。わたしのおじいちゃんもじょうるりがだいすきだったんだよ。
またこんどもげきをみせてくださいね。

【宮城県富谷町 小学一年生】

わたしが心にのこったことは、二つあります。
一つ目は、しゃみせんをひいていて、イタコの人が歌にあわせて歌って、病気やけがをなおしていたところです。ふつうだったら、薬などを飲んでなおすげど、しゃみせんをひいて歌を歌ってなおすのが心にのこりました。
二つ目は、最後のシーンのきつねたちにしゃみせんをひいて、歌を教えているところです。私は、動物に教えてもおぼえられないと思っていたけれど友達から、動物も、人間と同じくおぼえる力があるんだよ。といわれたとき、そうなんだ。と思いました。
今日は楽しかったです。ありがとうございました。

 【福島県いわき市 小学四年生】

わたしが最も心に残ったのは、最後の、おこんが中間(ちゅうげん)たちに殺されてしまった場面です。
息絶え絶えになりながらも、お婆さんを気づかうおこんと、おこんを死なせまいと必死にじょうるりの句を唱えるお婆さんの姿が、見ていて切なかったです。

 【栃木県野木町 小学六年生】

すごいげきですね。私はおこんが死んでしまうときにないてしまいました。おばあさんは歌もわからないのに、ひっしにおばあさんがおこんに、まちがってもなんども歌っておこんをたすけようとしているすがたがなみだがあふれるほどでてきました。
私たちも10月に学習発表会があります。私たちはおもしろいげきなので笑ってもらえるようにがんばります。

 【小学三年生】

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