櫟林から全国へ
みなさま、こんにちは。
令和6年度は文化庁主催の事業の一環として、巡回公演で「おこんじょうるり」を上演しました。
6月の東京都の小学校から始まり、1月の事業終了まで、千葉県、茨城県、山梨県と、普段の公演ではなかなか行くことのない地域へ、らくりん座のお芝居を届けてきました。
この文化庁の巡回公演は、児童・生徒が必ず共演・体験することが前提の事業です。
今年は6年生の児童が共演する機会が多かったのですが、この6年生という学年は、2年生から4年生までの貴重な時間を、新型コロナウイルスの大流行により、やむなく学校が休校になったり、各種イベントが中止となったりして、人前で何かを発表したり、他者と協力して物を作る機会が極端に少なかった学年でした。
そんな苦境を乗り越えた子どもたちですが、練習を重ねるうちに大きな声を出せるようになったり、照れがなくなり、堂々とした演技を披露したりするようになりました。
その様子は本人だけでなく、先生や校長先生からも感動したとの声が数多く届きました。
「おこんじょうるり」のテーマの一つに「孤独と共生」があります。
天涯孤独だったお婆さまと子狐おこんが出会い、心を開き、手を取り合って助け合いながら生きていく物語です。
この作品を観て、また共演することで、誰かと協力することで一人では届かない場所に到達できる素晴らしさが伝わっていたら、何より嬉しく思います。
写真に写っている好青年たちは、今回の巡回公演で舞台スタッフとして参加してくれた佐藤銀河さんと高橋周平さんです。彼らもまた、役者として都内近郊で活躍しています。他にも多くの方の力を借りて、今回の事業が成功することができました。本当に感謝しております。
さて、あと数日で年度が替わります。新たな素敵な出会いがあることを楽しみに、日々精進してまいります
劇団らくりん座 広報部
